メールマガジン最新号 No.24 2004年12月16日号

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     *よりハッピーになる微笑む空間をつくりましょう!!*

         ・--・ 展開のプロセス ・--

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お元気ですか。

いつも、ご購読頂きまして、ありがとうございます。(*^o^*) 

もう冬、12月になってしまい、

針葉樹の深い緑の中の赤い実が美しく愛しく感じられる季節となりましたが、

ご無沙汰しておりました。/(~_~)”

「生きているプロセス」から、

「よりハッピーになる微笑み空間」を創出することが出来るとお話して参りました。

それは、ひとつの種が、芽を出し、花を咲かせ、やがて稔り、枯れていき、

また新しい種子が芽吹くという「展開のプロセス」とも言えます。(^_-)☆

そのひとつの種子がより多くの花を咲かせ、より多くの種子を生むような、

森を形成しながら、森と共に生きることが出来る大樹のような、

まちづくり、建物づくりは「展開のプロセス」そのものとも言えます。(^_-)☆

ひとつの具体例をご紹介したいと思います。♪♪(^o^)♪♪

その種は、そこに30年近く住む70歳のオーナーの願い、

「孫に残せるような長持ちの、自分が自分らしく生き続けられる家で、

皆と一緒に海上の花火が見たい」でした。(^o^)

身体が不自由になっても、

その状況に応じた最小限の設備で、自立して生活できるように、

しかし、その後は、また、変えられるような大らかさが求められました。

ユニバーサルデザインをより私的に設備に極力頼らず、

お金を掛けずにという目標でした。♪♪♪♪

気持ちの良い家にするために、

冷暖房設備なしで過ごす為に、断熱性が高いことは勿論、

内外の温度差による内壁の結露を最小限に留めた上で、

その対処法や、壁内の状態も呼吸ができる、

将来的にも健康で安全な家が求められました。

調度、肌には、コットン、リネンやウールなどの汗をかいても心地よい

吸湿性、調湿性のある素材の服を纏い、

その上に水は通さず蒸気は通すシェルに覆われた

ダウンジャケットを着ているといった具合の建物です。(^_-)☆

しかも長持ちする建物にするために、安全な構造であることは勿論、

その躯体自体が汗をかかない、汗をかいても蒸れないことが肝心です。(^_-)☆

そのために、内装の下地処理などにも気を付けて、通常の工事仕様に拘らず、

将来的にも釘などの金物が錆びないようにと苦心致しました。/?(~o~)!!

敷地は東海地震警戒地域の斜面地ですから、

極力地山を崩さずに(^_-)☆、頑丈なベタ基礎にして、

その上で、いつでも、構造の状態が確認できて、メンテナンスもし易い家で、

そして美しく、出来るだけ安くという普遍性を持つ目標でした。

すると、どうでしょう、どこか懐かしい囲炉裏端のあるような民家の趣となりました。

内部からの願いや要求と、

海や山並みが近くに見える自然景観、周囲との調和といった外部からの要求が、

ひとつに収束してくるのです。(^_-)☆

暮らし続けられる100年は持つ家という願いですから、

内外共に成長できる空間の柔軟さ、適応性も大切です。(^_-)☆

3尺6尺ピッチで木の柱か横架材がありますので、

どこでも手摺を付けたり、棚を設けたり、間仕切壁を付けたり、

またそれらを取り外したりと対応できるようになっています。♪♪(^o^)♪♪

更に、敷地内の既存の木造平屋建ての建物と、ある程度の一体感が求められました。

オーナーの、元からある仕事場である茶道教室と、

新しくする住まいということですので。(^o^)

そして、ここ20、30年で形成されてきた街並みにも調和し、

地域の環境形成に貢献して、より大きな全体をより生き生きハッピーにさせて、

「よりハッピーになる微笑み空間」になるので〜す。(^o^)

よって、街路からの眺めは、数奇屋の趣ではないと導かれました。

カーポート奥の茶道教室よりも、

街路沿いにあった既存のプレハブの基礎も腰壁、擁壁として活用し、

洋風でもなく、和風でもなく、

しかし一体感を得る為、形としては、茶道教室の切妻屋根に合わせました。(^o^)

敷地は、それ程きつくない斜面ですが、

第2種風致地区で、ゆったりとした感じで、境界からの充分なスペースが必要です。

その既にある木造平屋建てと共に生まれる外に向く顔、姿が、

より生き生きとするように、配置を決めるのです。

南側の庭の形が重要でした。

それが庭からも、既存の建物、新しい建物、路地からもベストとなるように、

その形が導かれました。この形は、図面上ではなく、

最終的に、その敷地のその部分で描くことが出来るのです。(^_-)☆

街路は、北側にあります。

北側が建物正面、ファサードになる建物ですので、陰になりますが、

暗い印象にならないように、

明るめの色や、生き生きとさせる何かが求められました。(^_-)☆

街路樹の桜の梢の高さを超えずに、街路の屋根並みが描くスカイラインを尊重して、

また、坂の上に位置しますので、

地面のラインとスカイラインが調和するように高さを決めます。

それと同時に、大きく育った木立があっても、海上の花火が見える高さは、

赤い風船を使って、桜の梢の高さと比べたり、

既存の建物の屋根に上ったりと検討を重ねました。

そうして、当初、最小限の予算ということもあり予測していた高さより、

2尺高くなりました。2尺、約66センチメートル高さが高くなると、

建物の個性が変わってきます。

それで、よりよく種が成長する為の、

建物のプロポーションやファサードのバランスが崩れないように、

調整が必要となりました。

より大きな面となった外壁、特にファサードを、外壁材を切り替えて、

1層、2層と分けます。♪♪♪♪

その1層、2層のコントラストがあまりきつくても、

周囲のおっとりとした雰囲気を壊してしまいます。

下の1層目は明るめのグレイ、上の2層目はクリームイエローです。

そして、この両方を合わせると、既存の平屋建ての外壁の色に近くなります。

更に、既存建物のサッシや竪格子のダークブラウンを生かして、

そのダークブラウンのラインの構成を、

新しい建物でも用いてリンクさせ一体感を持たせます。(^_-)☆

更に、ダークブラウンのデッキでよりしっかりとした感じで地面と繋がり、

結果として(^_-)☆

地面と空の間で、デッキ、

1層、2層と重から軽へのグラデーションが描かれました。♪♪(^o^)♪♪

地面と建物の間はデッキ、1層と2層の間は幕板が境界、バンダリーとなります。

街路を歩いていると目線にくる幕板オーナメントは、

建物全体、敷地全体、街路全体をより生き生きさせることができ、

「よりハッピーな微笑み空間」とするのに、欠かせないものです。(^_-)☆

ダークブラウンの木で描かれた線の中に、鮮やかなタイルを入れます。

そのデコレーションではない、幕板から始まったバンダリーとなるオーナメントは、

ジュエリーのネックレスのようで、

その建物がより美しく生き生きとする為に、

種から展開して行くプロセスの中で咲いた花、

その精華ともいえるものなのです。♪♪(^o^)♪♪




こうした、展開の仕方は、まちづくりでも同様です。(^_-)☆

まちづくりにとっても、ジュエリーのようなネックレスとは何でしょうか。

歩行者や自転車がのびのびと通れるハナミズキやサツキの咲く街路♪♪♪

所々にある翡翠の玉のような雑木林♪♪♪

建物という壁によってつくられた公共空間♪♪♪などなどです。

マンションの公開空地も、こうして、地域をより生き生きとさせるように、

その建物自体も地域と共にデザインされるべきでしょう。(^_-)☆

そこに在り続ける、住み続けられる、そのまちの住民となるユーザーの為にも。

駐車場も、車を置くだけではなく、

アクリルの屋根でも掛けて、雨や日差しを除け、大きな木々からの樹脂や葉を除けて、

木陰をつくり、車内も涼しくといった具合に出来る、パーキング・パーク(^_-)☆も、

ジュエリーになる可能性はあります。♪♪♪♪

高いところから観ると、林のようになりますので。♪♪(^o^)♪♪

1台の駐車スペースを描く白線を、高木や低木で描けば良いのですから。(^_-)☆

さて、お気づきかも知れませんが、

内部からの願いや要求、外部からの要求と、

その空間が担う出来事の場としての性格を描いていくのは、

少しですが、パターン・ランゲージとしてご紹介して参りました。

この「よりハッピーになる微笑み空間をつくりましょう」シリーズの初めの頃です。

そして、これを形にしていくときの、生きている構造はどんなものなのか、

それは生きているプロセスから生まれ、

そのプロセスは展開のプロセスでもあるとお話して参りました。(*^o^*)

これからは、それが形となったときに備わってくる性質、秘密についてです。(*^o^*)

私の恩師のアレグザンダー教授が、

長年の研究、実証を基礎に

「The Nature of Order―秩序の本質」に発表、紹介している

幾何学的性質についてです。♪♪(^o^)♪♪ 

バンダリーやグラデーションといったいくつかの性質が上げられていますが、

それは、「よし、この性質にしよう」と、意識して生まれるものでもありません。(^_-)☆

パターン・ランゲージに基いて、生きているプロセスの中で、

より生き生きするように種を育て展開させて、

生きている構造が生まれてくると、

そのいくつかの幾何学的性質の内、何かが、その一つ、あるいは幾つかが、

その部分や全体、より大きな全体に備わってくるというものです。(^_-)☆

もう、直ぐに、来年ですが、

貴方が、私達が「よりハッピーになる微笑み空間」を

貴方の周囲、私達の♪♪此処彼処に♪♪つくることが出来ますように♪♪

ご一緒に♪♪この秘密を探りに参りましょう。(*^o^*)

そうして、貴方も、私も、みんなハッピー!!!(^o^) 

来年も、

不定期な発行、拙い文章をお許しいただき、寛容なお心で笑読して頂けたら、

ハッピー!!(^o^) 

それでは、早めですが、ハッピーなお年を!(*^o^*) 

どうぞ、次回をお楽しみに〜(∩o∩)

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追記:
 亡き父の終の棲家として予算内でなんとか設計・工事監理しましたが、
竣工後、父は、家の前で見ているだけで、決して車内から出ずに家に入らず、
「この外壁は何だ?」と厳しい面持ちで私に問いました。
「ラムダです。プレキャスト・コンクリートに近く、耐久性、耐火性、断熱性の高い性能で
RCよりも手頃で、木造に合って軽量」と応答すると、
「メーカーは昭和デンコーか?」と確かめられて、「そうです。」と応じました。
 その時は、父の厳格な姿勢に驚愕し、戸惑いましたが、
「シマッタ」と内心、資材調達、製造工程や廃棄物処理などからの公害による、
被害者の訴えや傷みを痛い程知って、調査し取り締まって来た故と、
これまで当方に甘く、
パワフルでランニングコストが抑えられるからとディーゼル車の運転を黙認し、
モータリゼーションの只中、未熟な技術から排気ガス規制は困難と、
総量規制派であった自分には厳しく運転は我慢して来た人だが、
流石に、当方の無頓着さに一線を引いて、私に悟らせたのでした。
 17回忌を過ぎても尚、反省は続いており、
「「持続可能な開発目標」が国連から出されているんだよ、浸透してきているんだよ」と、
天に向かって語りかけてます。(2023年7月4日)


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